家族の対応

病気について学ぶ

今まで、ご家族は多くの努力をしてきたと思います。しかし、問題を知らないがために、誤った努力・対応をしてきたのではないでしょうか。

例えば、病気についての知識がない人は、糖尿病の人に栄養を与えすぎたり、運動を控えさせたり、風邪の人に根性で治すように働きかけたりします。
今後はそのようなことがないよう、まずは病気について正しい知識を得ることが大切です。

依存症は「意志の力を働かせる事ができなくなっている病気」です。ギャンブルはもちろん、あらゆる事柄についてのコントロールを失っていますから、借金をする事や嘘をつくこと、家族のお金を盗む事などは、多くの強迫的ギャンブラーに共通する問題で病気の症状です。また、この病気は進行性の病気です。進んでいけば切れやすくなったり、イライラする事が多くなったりして、仕事、家族や家庭も失っていきます。やがて人格的性格的に壊れていき、肉体的、精神的、社会的問題を発生して、どうにもならなくなります。元々はまじめでやさしい人が多い。そんな性質が、病気が進行していく中で変わっていってしまうのです。

「借金は怖くない」。勉強をして不安を取り除く

ご家族は本人がつくる借金にばかりに目が行き、何とかしようと努力してきたと思います。ですが、借金はギャンブル依存の問題の結果です。ギャンブル依存の人は誰でも借金をこしらえます。つまり、ギャンブル依存という元を断たなければダメです。

借金は怖いものではありません。家族が正しい知識を身につけ、いくら借金をしても、いくら借金があっても大丈夫なのだと学ぶ必要があります。なぜなら、家族が借金を返済しなければならない義務はないからです。

さらにいえば、いくら借金が膨らんでも何も怖くありません。むしろ借金はギャンブル依存から回復するために必要なものです。家族が回復に必要なものを処理してしまえば、せっかくの回復のチャンスを潰すということです。本人も家族も借金に目が行っている間は、ギャンブル依存からの回復はあり得ません。

ぜひ家族が勉強をして、借金の不安を取り除いて下さい。

家族も無力である

本人に対し、家族もまた「無力である」ことを認める必要があります。この問題はドクターもカウンセラーも家族も誰も治すことができません。強迫的ギャンブラーを治す薬はありません。治せるのは本人だけです。

家族だけで何とかしようと思っているうちは、本人の渦に巻き込まれます。何回約束しても、その度に破られて嘘をつかれ、そんな彼(彼女)に付き合ううちに、肩こり、胃痛、胃潰瘍、うつ、イ ライラなど、肉体的・精神的に追い詰められ、病気になってしまいます。

あらゆる努力をしてきたと思います。ご家族は「どうにもならない」ということを認めましょう。大切なのは専門家や同じ立場のご家族などから、この問題について相談したり、学ぶことです。そして、自らの健康を考えます。治療の手助けをする側が病気のうえに、正しい知識がないのであれば、本人への正しい対応は難しいと思います。ただ混乱して、問題を進行させるだけです。

支え手を止めて自分を生きる

ギャンブル依存は、あらゆる事に依存してゆく病気です。そして赤ちゃんになっていく病気です。その回復過程において、大人にしてゆかないといけない病気です。大人とは、自分のしたことは自分で責任を取れるということです。今まで本人の借金の後始末をご家族は何回してきましたか。本来、本人がしなければならないことをご家族が肩代わりしてきていないでしょうか。そんなふうに本人を子ども扱いして、本人の病気を支えてきてはいないでしょうか。

本人はギャンブルに、家族は本人に取り憑かれてしまう。その事を「イネイブラー」とか「支え手」と言います。支え手がいる間は、強迫的ギャンブラーのギャンブルは止まりません。ですから、家族はまず支え手を止める事が大切です。

本来なら自分の息子や娘、又は夫ならば何としたいと思うのが家族です。とはいえ、ご家族の中に元々お世話する事で自分の存在意義を認めていたり、不安を先取りする「癖」がある方を多く認めます。その人間関係の「癖」にご家族自身が気付かないと、同じような問題を持った人を見つけてくることもあるのです。病気とは知らずにしてしまった事は仕方がないことですが、その一方で、本人のギャンブルは支え手がいる間は止まりません。ですから、ご家族は支え手を止め、先ずはご自身に対し、今まで疎かになっている事を行ってください。子供の世話にもっと時間を割く、しばらく行っていない美容院や趣味を再開するなどして、本人に取り憑かれていた間に忘れ去ってしまった自分を取り戻してください。そのうえで同じ立場の家族の集まりに参加したり、カウンセリングを受けたりして自分の問題に取り組む必要があります。

自分の生き方を取り戻す事、しっかりと自分を生きて行く事が結果的には支え手をしなくなることになります。

行動する

ご家族が本などで勉強した事を実際の場面で使えるようになる、また、頭で理解した事を心の中に定着する、これらができるようになるには相当の時間がかかります。時間のかからない簡単な方法はありません。
最初は失敗を繰り返してうまく行きませんが、そのうちだんだんとうまく対応できるようになります。度々、ご家族の中で、自分を責める人を見受けます。ですが、ピアノを習い始めた人が最初からプロのようには弾けないように、ご家族も新しいことを習得しているのです。なかなか最初からうまく支え手を止める事はできないでしょう。その為には専門家のカウンセリングを受けたり、ギャマノン(ギャンブル依存症の自助グループ)や家族教室に参加して、専門家や同じ家族の話をたくさん聞いて、心の中にゆっくりと落としていくしかありません。できなかったことより、できた自分を誉めてあげてください。

まずは専門家や家族に会いに行き、強迫的ギャンブルについて学んだり、自分の問題について取り組んでいきましょう。

施設案内

NPO法人ギャンブル依存ファミリーセンター
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